リバースピール

2025.05.27

リバースピールとは?
リバースピールは、肝斑や色素沈着の改善に特化したピーリング治療です。肝斑治療にはレーザートーニングなどの治療が有名ですが、リバースピールは従来のピーリングとは異なり、メラニンに直接アプローチする特殊な3ステップの薬剤を使用し、色素沈着の根本的な原因に働きかけます。
リバースピールの特徴
肝斑や色素沈着の治療は難しく、従来のレーザー治療や美白外用剤では十分な効果が得られないことがあります。リバースピールは、メラニンの排出を促進しながら、新たなメラニンの生成を抑えることで、肌の明るさを取り戻します。
この治療では、皮膚のターンオーバーを促進して沈着したメラニンを排出し、同時にチロシナーゼ(メラニンを作る酵素)の働きを抑えて色素沈着の再発を防ぎます。また、肝斑に関与する炎症を抑える成分を浸透させることで、肝斑の悪化を防ぐ効果も期待できます。
リバースピールは、他の美白治療と併用することで、より高い効果が期待できます。
ホームケアとして肝斑に有効とされているトラネキサム酸をはじめ、肌の色素過剰を防止・予防する成分が配合された美白美容液「ライトニングセラム」がおすすめです。

従来のピーリングやマッサージピールとの違い
一般的なピーリングは、サリチル酸や乳酸、グリコール酸などを使用し、肌表面の古い角質を除去してターンオーバーを促進することで、ニキビやくすみを改善する治療です。
また、マッサージピール(PRX-T33)は、トリクロロ酢酸(TCA)と低濃度の過酸化水素を組み合わせたピーリングで、肌のハリや弾力アップに優れた効果があります。
これに対してリバースピールは、メラニンの排出や生成抑制を目的としているため、肝斑や色素沈着の治療に特化したピーリングといえます。
それぞれのピーリングは目的や適応が異なるため、肌の悩みに応じた適切な治療を選択することが重要です。
マッサージピールについてはこちらをご覧ください
治療目安は2~4週間に1回を5回程度継続をおすすめしています。

こんなお悩みをお持ちの方におすすめです
- 肝斑や色素沈着が気になる
- レーザー治療以外の肝斑治療を受けたい
- 炎症後の色素沈着が気になる
- 小ジワ、たるみ毛穴を改善したい
- 肌のハリ、ツヤを高めたい
- レーザーの痛みが苦手
リバースピールの仕組み
3つの薬剤を使用し表皮浅層、表皮深層、真皮層の3段階でピーリングを行い、それぞれ働きかける効果が異なります。

真皮層→1剤/トリクロロ酢酸、低濃度過酸化水素、コウジ酸
トリクロロ酢酸は真皮層への刺激を与えコラーゲン生成を促進することで、肌にハリや弾力を与えます。低濃度過酸化水素が肌細胞のターンオーバーを促進し、コウジ酸がメラニン生成を抑制しシミや色素沈着を改善してくれます。
表皮深層→2剤/高濃度乳酸、フィチン酸
高濃度乳酸は表皮中層~深層のピーリングを行い表皮深部に存在するメラニンを除去し、フィチン酸はメラニンの生成を抑制してくれます。
表皮浅層→3剤/ヒドロキシ酸、コウジ酸、フィチン酸
ヒドロキシ酸により表皮浅層の角質除去しターンオーバーを促進させ、コウジ酸がシミくすみを改善し美白効果が期待できます。
リバースピールの効果
- 肝斑や色素沈着の改善、美白
- シミやくすみの改善
- ニキビ跡の改善
- 毛穴の開きの引き締め
- 肌のハリやツヤの改善
- 肌のキメを整える
リバースピールの効果を最大限に引き出すために
リバースピールの施術後には、肌の透明感をより引き出すために「ライトニングセラム」という専用の美容液を塗布します。
このセラムは、肝斑や色素沈着のケアをより効果的にサポートするように設計されています。
ライトニングセラムの主成分と働き

- ナイアシンアミド(ビタミンB3)
メラニンの生成を抑える働きがあり、くすみの原因にアプローチ。肌のバリア機能もサポートします。 - アルブチン
美白有効成分として知られ、シミや色素沈着に対して穏やかに働きます。 - トラネキサム酸
肝斑治療にも使われる成分で、炎症による色素沈着の抑制が期待されます。 - ビタミンC誘導体
酸化を防ぎ、肌に明るさとハリ感を与えます。
ご自宅でも続けるとより効果的に
施術後の肌は、美容成分が浸透しやすい状態です。
そのタイミングに合わせてライトニングセラムを使うことで、肝斑・色素沈着へのアプローチを日常のスキンケアにもつなげることができます。
「せっかく施術を受けたのだから、できるだけ長く効果を保ちたい」
そんな方には、ご自宅での継続使用がおすすめです。毎日のケアに取り入れることで、肌の明るさと透明感を育んでいくことができます。
施術の流れ
- カウンセリング
施術前にスタッフが肌の状態やお悩みをお伺いします。患者様の不安やご質問に丁寧にお答えし、施術内容や効果について説明いたします。 - クレンジング・洗顔
メイクや皮脂、汚れを丁寧に取り除きます。これにより、ピーリング剤が肌にしっかり浸透しやすくなります。 - 1剤を治療部位(治療部位以外も使用可能)に塗布しマッサージしながら浸透させ拭き取ります。
表皮のピーリングを行い、メラニンの排出を促進しやすい状態にします。 - 2剤を治療部位に塗布し中和剤で中和させ拭き取ります。
真皮層まで浸透するピーリング剤を用いて、肝斑の根本原因となる深部のメラニンにアプローチします。 - 最後に3剤を治療部位に塗布し再度中和剤で中和します。
メラニンの産生を抑える成分や炎症を鎮める薬剤を浸透させ、色素沈着の再発を防ぎます。 - 施術後ライトニングセラム(美容液)を塗布して終了です。
- 終了・次回予約
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。次回の施術もご希望に応じてご予約いただけます。
※1剤または2剤の途中にてお肌に合わないなどの理由で中断された場合も料金に変更はありません。
施術後の注意点
- 施術後、数日は赤み・皮むけを生じる可能性があります。
- お肌に異常がなければ当日よりメイクは可能ですが、肌を強くこすらないように注意しましょう。
- 施術後は肌が敏感な状態になっているため、保湿を十分に行ってください。
- 日傘、帽子、日焼け止めを塗るなどして紫外線対策を徹底してください。
- かさぶたができた場合はご自身で剝がさないでください。無理に剥がすと色素沈着や瘢痕の原因になることがあります。
- トレチノインやハイドロキノン、ニキビ薬(ベピオ、デュアック、エピデュオ、ディフェリン、アダパレン)スクラブ、ピーリング効果のある石鹸や化粧品は治療前後1週間は使用を控えてください。
- 刺激に弱い目周り(特に目尻)、小鼻、ほうれい線付近、口周り(特に口角)、傷のある部位は肌の状態により治療を避ける場合があります。
施術ができない方
- 使用する薬剤にアレルギーがある方
- 施術部位にヘルペスや皮膚炎のある方
- 妊娠中または授乳中の方
- アルコール・日航過敏症・重度敏感肌の方
- 日光過敏症の方
- 皮膚がんの病歴のある方
- 免疫不全疾患(HIV感染を含む)または、免疫抑制剤使用中の方
- アートメイク箇所(色が薄くなる可能性があります)
料金
リバースピール全顔 1回 | ¥22,000 (税込¥24,200) |
全顔 5回コース | ¥93,000 (税込¥102,300) |
WiQoライトニングセラム(旧リバースセラム) | ¥14,000 (税込¥15,400) |
よくあるご質問
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治療は何回必要ですか?
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一度でもトーンアップ効果はありますが、肝斑や色素沈着については2~4週間に1回のペースで5回程度継続して治療するのをおすすめしています。施術の効果には個人差がございますので、回数については医師と相談しながら進めていきましょう。
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施術時間はどのくらいですか
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おおよそ30~40分程度です。あくまでも目安になりますので多少前後することもございます。
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当日洗顔、入浴、メイクは可能でしょうか?
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異常がなければ当日から可能ですが、こすらないように注意してください。また日焼け対策は必ずお願いします。
院長紹介
院長:山賀 康右 (やまが こうすけ)

- 資格
- 日本専門医機構認定 皮膚科専門医
- 医学博士
- 難病指定医
- 受賞歴
- 海外特別研究員(日本学術振興会)
- 日本人派遣留学プログラム奨学生(吉田育英会)
- SID/JSID Young Fellow Collegiality Awards
- 所属学会
- 日本皮膚科学会
- 日本アレルギー学会
- 趣味
- 子育て、1児のパパ
- M-1グランプリ2回戦進出
略歴
2011 | 京都府立医科大学 医学部医学科卒業 |
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2013 | 大阪大学医学部附属病院 初期臨床研修修了 |
2013 ~ 2017 | 大阪大学皮膚科に入局 大阪大学医学部附属病院で皮膚科医として勤務 |
2017 | 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医取得 |
2018 | 大阪大学大学院医学系研究科卒業、医学博士 |
2017 ~ 2020 | カリフォルニア大学アーバイン校 Postdoctoral Fellow 日米通じて、湿疹、アトピー性皮膚炎、発汗異常、脱毛症、皮膚や毛包の再生・幹細胞の研究に従事 |
2020 | 都内クリニック勤務 |
2023 | 井土ヶ谷駅前やまが皮膚科開院 |